事例


旭化成と草月会がコラボ!➀

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旭化成の新技術
VitalBit

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いけばな
草月流家元 勅使河原 茜

新宿髙島屋で開催の草月いけばな展(2018年5月31日~6月5日)で、前後期合わせて全14作の草月流家元勅使河原茜様の作品のうち、3作品で旭化成さんとのコラボレーションが実現しました。

具体的には、旭化成のVitalBitという技術を用いることで、いけばなを見ている観客の顔から心臓の鼓動を検知し、鼓動のレベルをLEDの色で表現。

観客の鼓動に応じてLEDが変色し、色の変化に応じていけばな作品の見え方も変化するというものです。

家元は、LEDの変化が反映しやすいように色味を抑えたいけばな作品を制作しました。

いけばな作品自体には、これも旭化成の特殊な不織布「スマッシュ」を素材として採用。
「スマッシュ」は型になるものを押し付けて熱を加えると型の形状に変形し記憶します。
その性質を利用して平面の不織布を円錐形の茶漉しで有機的な形状に変えました。

草月流はどのような素材や条件でも自由に対応することを特徴としています。
今回も植物だけでなく不織布を加えることで光の変化を増幅させることに結びつけ、付加された条件をプラスに転換する作品づくりを楽しみました。
また、観客の表情を読み取るカメラを作品背面の壁に取り付けるため、作品の高さを抑える条件もクリアしました。

発泡スチロールの成型前の素材「メフ」を発泡スチロールの器の中に生けました。

複数の光る曲線が光ファイバー。光を植物に絡ませた作品。黒い背景を活かした。

観客は、自分の脈拍が色に変化して作品の見え方に反映され驚くとともに、作品と自分が一体化したような錯覚を体験することができます。

何度も作品の前に立ちなおし、色の変化を楽しむ観客もいました。

当日は、日経産業新聞とTBSテレビに取材いただきました。

今回の企画は、2018年1月22日に開催のVH協議会定例会(つくば)に参加した草月と旭化成の社員が意気投合したことがきっかけで、実現に結びつきました。

今回のコラボレーションを通じて、草月は、未知の異質素材(植物以外)への挑戦を通じて、観客の脈拍を作品に取り込むという画期的ないけばな表現を実現することができました。

旭化成と草月が草月いけばな展でコラボ!草月制作部の伊藤さん(左)と旭化成の井出さん(右)

いけばな展を見慣れた観客にも新鮮な驚きを与えることができただけでなく、いけばな初心者にも興味を持っていただけたのではないかと思います。

また、旭化成にとっても、異業種異分野の草月とのコラボレーションを通じて、自社の技術・素材の新たな活用/展開の可能性を感じることができました。

以上


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